VS10
「会話」

「…」
「・・・なあ?」
「・・・うん?」
「おまえ、何しに来たの?」
「漫画読みに」
「なんじゃそりゃ!・・・貸してやるから、帰れよ」
「おいおい、友達に向かって帰れとはひどいなぁ」
「どっちがだ!」
「なに怒ってんの?」
「だから・・・いやなんでもない」
「なんだよ、気になるなぁ」
「うるせぇな、もう用はないだろ」
「何を隠そう、いきなりお前んち来て漫画読んでいたのはワケがある」
「なんだよ、ワケって」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「早く言えよ!」
「気を遣ってたんだよ」
「はぁ?むしろ、失礼だと思うのは俺だけか?」
「いや、おまえさぁ、圭子と付き合ってただろ?」
「ああ、まぁ」
「別れて傷心のお前を気遣ってだなぁ」
「おい、まて!別れてねぇよ!」
「さっき過去形なのに突っ込まなかったら、・・・てっきり」
「時間的にてっきりするのはおかしくねぇか?・・・、結局何したの来たの?」
「俺たち友達じゃん」
「ああ、まぁ。・・・あ、だめだぞ!金は貸さない」
「そんな目で俺を見てたのか、・・・。俺は・・・」
「おい、なんだよ?深刻な話か?」
「・・・」
「・・・」
「お前のさぁ・・・」
「ああ、な、なんだよ」
「名前なんだっけ?」
「おい!てめぇ、おちょくってんのか!」
「はは、冗談だよ。武宏」
「正弘だ!」
「だから、冗談だって。・・・正弘だったか」
「聞こえてんぞ、このやろう」
「冗談、冗談。もう、すぐひっかかるんだからなぁ」
「うそつけ!か・え・れ」
「いえ、私は帰りません。なぜなら、私には用事があるからです。」
「なんで、英文日本訳みたいなしゃべり方」
「ようやく、突っ込んでくれたか!MyFriend!」
「うるせぇよ、声を落とせ」
「はっはっは、父さんは嬉しいぞ、マイケル」
「続けなくていいよ、似非外人」
「似非外人ではなく、外人ごっこです」
「細かいな、どうでもいいけど」
「そんな、どうでもいいなんて・・・。私のことは遊びだったのね、武宏さん」
「ま・さ・ひ・ろ!」
「・・・」
「素で間違えたのか?」
「・・・」
「もう帰れよ」
「なあ?」
「なに?」
「腹減ったな」
「ああ、ご飯食べに行くか?」
「行きたいけどなぁ」
「そういや、そうだったな」









「俺たち死ぬんだもん」


「いや、死なないけどな」

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