たう
「放課後、廊下にて」

少女「先生、お話があります」

先生「どうしたんだね」

少女「わ、私……先生のことが好きになってしまいました!」

先生「そうか、それは嬉しいな」

少女「結婚して下さい!」

先生「恐ろしく短絡的な発想だな」

少女「最初はキスからでもいいんです!」

先生「いや、根本的なところに問題があるだろう」

少女「私がメガネっ子だからですか?」

先生「いやそうではない」

少女「胸が小さ過ぎてブラをつけていないからですか?」

先生「そういう肉体的な問題じゃない」

少女「じゃあ何故ですか!? 先生は独身でしょう!?」

先生「君はまだ九歳じゃないか。結婚は無理だ」

少女「愛があれば年の差なんて!」

先生「いや、愛で片付く問題じゃないだろう」

少女「それとも逆ですか? 先生はロリコンですか?」

先生「いいか。法律では女性は十六歳にならないと結婚出来ないんだよ。君はまだ若い。だから結婚は無理だ。分かったね」

少女「後ろ指を差されても私は構いません!」

先生「私の立場のことも考えたまえ」

少女「二人で地獄に堕ちましょう」

先生「お断りだ」

少女「先生は社会の歯車でいられる自分に満足しているんですか!? もっと刺激が欲しいとか思わないんですか!?」

先生「もっともらしいことを言えばいいというものではない」

少女「私、悲しい……」

先生「……分かった。あと七年待ちなさい。それで君の気持ちが変わらないというんだったら、考えよう。それでいいね」

少女「嫌です!」

先生「何故だね」

少女「七年なんて長過ぎるから! せめて今年の年末にして下さい!」

先生「……私は忙しいんだ。これで失礼する」

少女「私は死にます!」

先生「おい、待ちなさい。分かった、分かったから。ほら、この懐中時計をあげよう。これは私の祖父が死ぬ前に私にくれた宝物だ。この学校を卒業して先生のことが恋しくなったら、この時計を見なさい。先生の子供の頃の写真が裏蓋に張り付いている。私は君と一緒にはいられないが、この時計が私の代わりだ。大事なものなんだが、君の熱意には負けたよ。ほら、あげよう」

少女「嫌です!」

先生「何故だね」

少女「こんな時計よりダイアモンドの指輪の方がいい!」

先生「とっとと帰れ」

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